ユーザーブログ:オープン過ぎると言えないこと-101812 | シニアジャンプ.com ~ アクティブシニアの総合情報サイト

オープン過ぎると言えないこと

ユーザー
サイト管理者
日付
22年6月30日 08時43分
元記事URL(外部サイト)
https://ameblo.jp/kondoh-blg/entry-12750964762.html

[本文引用]

 

 

 

“本音トーク”とか、"ぶっちゃけ話”とか、"ここだけの話”とか。

こんなにフレーズを聞くと、耳を傾けたくなるし、興味津々となるのが人間の性だろう。


もちろん、個人差はあるが、人間は本能的に、こういう話は好きだ。そもそも、噂話を好きなのも人間特有の特徴だと思う。

今、オンラインで不特定多数の人に話したり、動画配信サイトで自分が話したりパフォーマンスしたことを、フリーで公開したりできる時代だ。


少なくとも私が若い頃は、こういう仕組みは世の中になかった。何らかの有名人や芸能人でない限り、冒頭の様な話を大衆に向かって、発信したり伝えたりすることは不可能に近かった。


ところが、今は、誰でもが自由にできる。

もちろん、情報統制のある国であったり、特定のSNSのサービスの中でしていると、内容によっては、規制がかかったり、何らかの罰則があったりする。これもごく自然の摂理であり、今後も、紆余曲折、後10年、20年の中で、人間としての落ち着きどころを見つけるとは思っている。


そういう意味では、今は過渡期である。こんな時、人間が環境の変化についていけていないと思うのは私だけだろうか。

まあ、私のように、ITに関する仕事を半世紀近くしてきた上で、今どきの情報配信や新種のメディアの仕組みを使いながら、活動していると、関わっている人達の戸惑いや誤解に触れる機会も多い。


冒頭で書いたように、人間の会話や発言と言うのは、機密性が高く、少人数の間での共有となると、本音の話が多くなる。これは実に当たり前の話であるのだが、このあたりの使い分けがとても難しいのが今のIT環境だ。

例えば、信頼できる友人同士で、お互いしか知らない、お互いの秘密があったとする。普通は、こういう会話は記録しない。記録するとそれを誰が保管するかという心配が生じる。なくなったりしたら、探さないことには、不安で夜も眠れない。


それこそ、第三者に漏れたらやばい話であればなおさらだ。また、今の時代、ひとたび、記録データが公開されてしまうと、永久に世の中から消しさる事ができない危険性がある。これと同じような事は、写真もそうだし、複合的には映像もそうだ。記録するという事は、とてもリスクともいえる。

一方で、証拠として必要な場合は、録音でなくても、メモを取るなどの昔からの手法で残すこともできる。

今日はオフレコです。という言い方は、いまでも良く使われる。会社の飲み会であれば、今日は無礼講ですにもニュアンスは近いものがある。

この無礼講体験は私も何度もあるが、確かに気が楽である。上司部下の関係を忘れて、フラットにざっくばらんに飲みましょう。という感じだ。私も若い頃は、勘違いして、上司に迷惑をかけて怒られたことも多々あるが、何事も経験である。


話は元に戻るが、ここだけの話や本音トークは、だから基本はオフレコなのである。


では、今どき、オンラインでオフレコができるのか?参加者を性善説に立てば、オンライツールの録音機能が作動していない限り、それは実現できそうだが、実際はそんな安易ではない。

手元で幾らでも録音できる。

では、一堂に会して話していれば、大丈夫か。それは確かにとても現実的なやり方で、本当の意味でのオフレコであり、私たちが一番、ここだけの話がしやすいシチュエーションとなる。


ところが、今はややこしい不安が先行する時代だ。家や建物のどこに盗聴器があるかもしれない、相手が密かに録音しているかもしれない。こんな心配もしないといけない時代でもあるという自覚は必要だ。

とはいっても、人間は、本音で話しできるのが一番心やすらかである。建前ばかりでは疲れ果てる。もちろん、相手によりけりではあるが。


そんなことを考えてみると、一番良い場所は、見晴らしの良い、野原で、参加者全員がスマホなども一切持たず、本音トーク。

こういう時が最高に面白い話ができそうに思う。もちろん、これは大袈裟な話ではあるが、リスクがあるということも、知っていないといけない時代が進行していることを知っておきたいものである。

 

以上