[本文引用]
留学。
私自身の人生の選択肢では、ほとんど関心がなかったテーマだ。
そして、今からその気になっても流石に留学する歳ではない。ここで言う留学とは海外留学ということになる。
ところで、留学はそもそもどういう意味か。ウィキペディアで調べてみた。
留学(りゅうがく、るがく)とは、自国以外の国に在留(ホームステイ等)して学術・技芸を学ぶことをいう。3か月以内を短期留学、それ以上を長期留学と言う。広義には自国内の遠隔地に生活拠点を移して学術・技芸を学ぶこと(国内留学)を含める場合もある。
留学している人を「留学生」(りゅうがくせい、るがくしょう)という。
まあ、だいたい知っている範囲だ。
私は、日本人が海外に行く留学以上に、ベトナムやネパールなどの特に仕事でかかわりのある新興国の若者の日本への留学についての意識が高い。
また、彼ら彼女らが日本と比べて他の国への留学先を選ぶ理由を考えると、日本の弱点が浮き彫りなったりする。
新興国から先進国への留学のことを先に考えてみる。多くの人にとって、留学は将来の仕事のためというのが最大の目的である。要するに先進国で学ぶと自分の未来に役立つ、そして箔もつく。
だけど日本を選択する人は少ない。
それは日本語が世界で通用しないからだ。必然的に、新興国の留学先は英語圏が多くなる。
これを日本人の留学生に当てはめると、似たようなことが言える。
推論であるが、いまでこそ、日本は多方面にわたっての先進国だが、過去に海外に留学した人たちとの接点で聞くことは、やはり、米国や英国などの学びは多いと。単純に向こうが進んでいるという事ではないとしても、日本にはない何かが沢山あるんだろうなとは思ってきた。
だけど、私はそういう意味で、海外で学ぶ感覚は昔からなかったので、今でもそういう先進国にはあまり興味がない。
同時に私ぐらいの年になると、先進国での留学経験を持つ友人が沢山出来たので、結構、疑似体験は沢山出来ている。
一方で、私自身の経験では圧倒的に新興国だ。私の場合はITの仕事を通して、新興国と関りが深まっていった。
今は、農業などの第一次産業や飲食業などのサービス業、人材教育など、新興国を知る、学ぶテーマは多岐に渡る。ビジネス視点を除いても、十分に留学する以上のものは得られていると思う。
こういう世界には、日本から留学する変わり種もいる。
私は彼らにこそ、エールを送りたい。先進国への留学は未来を見るように思えるが、私は必ずしもそうでないと思う。
遅れているように見える新興国の方が未来に近い。今課題を持っているということは、これから膨大なる変革が必要であるということだ。先進国の結果のイノベーションに触れるより、これからのイノベーションの予兆に関わった方がよっぽど、これからの人生に役に立つ。
それは同時に、今の地球の課題を知ることでもある。冒頭のウィキペディに国内留学のことにも少し触れている。
イメージは都会から田舎、田舎から都会ということだろうが、私は、都会から田舎、田舎から田舎の国内留学も流行らせたい。
日本の田舎の課題は地球の課題ととても密接だ。それは自然というキーワードである。
これからは、先進国の人たちは自然から学ぶ、自然と調和する、自然と共生する。
こういう体験が必要だと思う。
特に日本人は昔持っていて忘れてしまったもの蘇らせる。それは、ハングリー精神もそうだが、人を思いやる、もったいない精神、社会のことを考える・・まさにこれからの世界が必要としていることだ。他にも色々ある。
そうすれば、日本の国際感覚は磨かれると確信している。
以上