[本文引用]
“近藤さんはストレスはないのですか?”
今でもたまに聞かれることがある。
こんな時、間違いなく、なんか鉄人のように思われているんだろうなと自覚している。
実際、日本語通訳を担当してもらっていた、ベトナム人女性の部下に10年以上前に、近藤さんは鉄人ですね。と言われたことがある。まあ、体も大きいからだろうという感覚では捉えてはいたものだが、総じて、元気な印象があるようだ。
もちろん、これは、意図的にそうしていることもあるので、こういう印象は大歓迎ではある。
先ほどの会話の続き。
“もちろん、ありますよ。ストレスのない人など世の中にいませんよ。”
最近は判を押したようにこういう風に返答することにしている。
そうすると、次に言われるのが、
“ストレスをどうやって発散しているのですか?”である。正直、こう言われたらしめたもの。
何がしめたものかと言うと、私は誰に対しても人間皆ストレスあるよね。という事実を共有しておきたいと思っているからだ。
理由は簡単だ、その方がお互いに無理なく人間らしくお付き合いができるからだ。
もちろん、若い頃、30代前半の頃はそうではなかった。丁度創業したばっかりの頃。想定外の状況に次から次へと体に不調をきたした。体中を一周した感じすらあった。
次から次へと違うところに不具合が生じた。
胃潰瘍なんか当たり前。我慢して我慢して、流石にやばいと思って、胃カメラ飲んだら、女医さんに笑われた(良い意味で)。
“胃潰瘍になっていたのは間違いないけど、治ってますね。”
通りで年末の忘年会は辛かった。
多分、この時に吹っ切れたのだ。今から振り返ると、自分はストレスに強い。だから、胃潰瘍なんかになる訳ない。こういう意味のない根拠があったから、必要以上に我慢したのだと思う。
以前、このブログにも書いたが、その後、あの有名なイチロー選手が、野球の世界大会のプレッシャーで胃潰瘍になったと言う話を知り、妙に人間は一緒なんだと確信に至った。
もちろん、それ以来、ストレスが消えたのではないが、胃潰瘍には今のところなっていない。
まあ、自分や身近な人の経験値から振り返ると、人間はどうしても、過度のプレッシャーや不安、人間関係での深い悩み、人生における大失敗(もっともこれは、若い頃の方が大袈裟に感じるものであるが)こんな時、ストレスを感じる。
人間の本能的には、これは正常な反応である。要するに、心身にストップをかけている状態がストレスとなって現れる。そうすると、専門家ではないので、感覚的な話しではあるが、そのストレスから離れるように行動することが、ストレスを解消する近道であると分かる。
離れるとはどういう感覚かと言えば、別の事に意識を変えて、ストレスの対処を忘れる。あるいは、楽しいこと、美味しい食事、レジャーに出かける、スポーツに夢中になる。こんな感じで切り替えて発散する。
そもそも、自分はストレスがないのだという思い込みを止める。
冒頭の質問に答えるとすれば、たまたま、やりだした会社経営で結果的にストレスにある程度健全に向き合う方法が習慣化されたと思っている。だから、夜寝られないことはまずない。
かといって、ストレスは毎日ある。そんな時は、今までの人生で積み上げてきた体験を思い出す。もう駄目だと思っても、目の前のことを一生懸命していれば、そのうち、解決や進展の一口が見つかる。たまたまのチャンスに巡り合う。
結局は、千里の道も一歩からの心境で、コツコツやっていくことが、ストレスの一番の解消方法かと思っている今日この頃である。
以上