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セルフ文殊の知恵を勧めるわけ

ユーザー
サイト管理者
日付
22年5月27日 17時43分
元記事URL(外部サイト)
https://ameblo.jp/kondoh-blg/entry-12745042589.html

[本文引用]

 

 

 

最近、仕事でよく使うようになった言葉がある。

3人寄れば文殊の知恵。

子供の頃から知っている言葉だが、改めてネットで調べてみた。

デジタル大辞林から引用する。


《文殊は知恵をつかさどる菩薩》凡人でも三人集まって相談すれば、すばらしい知恵が出るものだということ。

 

シンプルで分かり易い。

人間の知恵は奥が深い。仕事でも知恵のある人と仕事を常にしていたいと思う。

反面、個人で突出すると、他の知恵や意見を聞き入れなくなる。何事もそうだか、その道のプロになると極端に言えば、孤高の人という世界になっていくことがある。


身近なところでは、アイデアが思い浮かぶ。

私の場合、何か新商品やサービスのネーミングもある。あとは、書籍のタイトル。こういうものは特に、何かひらめいたら、機密にしておかないといけない部分あるが、一方で、すぐに身近な人、信頼できる人に知恵をもらうことが大切だ。

ブレインストーミングを活用する人も多い。


本創りで少し、深堀してみる。

本を一冊作るのには、概ね8万文字ぐらいの文章が必要だ。昔風に言えば、原稿用紙200枚。書いたことがない人が、この数字を聞くと、ちょっと引き気味になると思う。しかし、工程を分解して考えると、書くことだけなら思っているほど労力ではない。

実は、そこから先の工程で苦難が始まる。整合性をあわせたり、自然なストーリーにしたり。仕上げの推敲も大変だ。

きっと、小説家になるような人は、全体にまとまりがある文章を構想する力があるように思うが、ビジネスを書く人は、私も含めて、そういう特殊な能力を持っている人は少ない。


だから、何よりも大切なのは、他人に読んでもらうことが大切になる。読者目線で読んでもらいたい部分と、専門分野が分かる人にも、同じ立場として、粗さがしをしてほしいのだ。

実際、私は、本を作る場合は、最低でも数人に原稿を読んでもらう。もちろん、ほとんどは社員だ。それと本のテーマ、内容によっては、身近に自分を知ってもらっている人、知人などである。


そうすると、必ず自分が知らない、気付いていない、エッセンスとなるような大事な一言。こういうのが抜けていることもあるし、表現の仕方がより良い内容に変わったりする。


あと、もっとシンプルな事例で言えば、お客様に出すちょっとした文章。

特に、お詫び系の内容や、込み入った折衝の文章。こういうのは、第三者に入念に赤入れをしてもらう。やはり、人間には思い込みがあるのと、どんな文章を書くにしてもそうだが、話し言葉とも似ていて、書く時に思いつくのは一つのパターンに過ぎないからだ。


こんなことをつらつら書いていると、では、身近にそういう人が実際にいない。あるいは、切羽詰まっていて、そういうタイミングが取れない。こういう時はどうするのか?という疑問がある人も多いだろう。そんなときのとっておきの方法がある。


もう一人の自分を使うのである。

もう一人の自分と言うのは、客観的な自分の事である。一度、自分の頭の中から忘れる工程を作るのがポイントだ。

具体的に言えば、何かのアジェンダを作る。それを印刷して1日か2日ほっておく。(もちろん、大切にした上での話だが・・・)

そして、翌日か翌々日の自分が見直す。つまり、そのアジェンダを書いた前日、前々日の自分とは違う自分がチェックする。思い込みの半分は消えているので、新たなものが見えてくる。


これは、本にも報告書にも使える。もちろん、ほっておく時間が長いほど良い。本などは、2、3か月ほっておくと、自分が書いたとは思わなくなったりする。こういう時は、セルフ文殊の知恵が実感できる。

 

以上