[本文引用]
越日国交樹立50周年。
来年2023年は両国にとって節目の年である。
これは、ベトナムから見たら、戦後50年という事になる。
私は、小学校の頃、ベトナム戦争の様子はテレビで観た記憶がある。
あれから、半世紀と思うと、本当に思いは複雑でもあり懐かしくもある。残念ながら、あれからも世界で数多くの戦争が繰り返されている。今もである。
日本もそうだが、戦後復興を人類は繰り返してきているとも言える。ある意味、なんと愚かなんだろうとも思うし、復興を成し遂げるさまは人間のレジリエンスを感じる局面でもある。
私が、ベトナムに初めて訪れて、すでに20年を超えた。その時は、単純に引き算すると、戦後30年。
感覚的なものでしかないが、日本の戦後30年だと1975年ごろであり、私が10数歳のころ。東京ではなく徳島の田舎にいたので、私は比べる尺度は持っていないが、きっと三丁目の夕陽の時代感なんだろうと思っていた。
あれからの20年のベトナムの進化と変化、本当に想像を超えたことばかりだ。
特にこの10年は、あっという間に高層建築が増えた。本当にあれよあれよと言う間にだ。私は、仕事柄、建築関係もしているので、高層マンションや高いビル建築を見て、大丈夫かなという心配で見ていた。
たった10年前に立ち上がったようなゼネコンが、いきなり高層建築を建てる。いくら地震がほとんどないからと言っても本当に大丈夫か?懐疑的にしばらく見ていた。そもそも専門家でなくてもそう思うだろう。そんな私の勝手な心配をよそに、街は日々、生まれ変わった。
車も一気に増えた。住宅も豪華な家がどんどん建つ。目の前の経済成長を目の当たりにしながら、いつも日本の昔と今に想いを馳せたものだ。
今日の今でも、ベトナムを知らない日本人は沢山いる。観光でもビジネスでも一度でも行けば、かなり違う。百聞は一見に如かずである。
しかし、実は、ベトナムは小さい印象があるが、すでに人口は1億人近い。今でも世界で15番目である。当然、若い国である。日本よりも勢いがある。また、縦長の国土は、日本にも雰囲気が似ている。私は、それを並べてオリジナルな地図を使ってきた。
経営者の目線で見れば、知らなければ、ベトナムの魅力や可能性は分からない。行ってみなければ、実際の雰囲気や勢いは感じられない。
しかも、行った場所や回数によって、ベトナムの見え方は実に多様だ。貧富の差も日本に比べるとかなり大きい。都会と田舎のギャップ感は、すでに日本以上かもしれない。
まだまだ、ベトナムの実態を知らない経営者が沢山いる。この20年間も多くの経営者にベトナムのことを伝え、ご案内もしてきた。視察ツアーは軽く100回を超え、チャーター機も3度飛ば