[本文引用]
皆さんは、助言をする側、助言をしてもらう側。あるいは、両方でしょうか?
あるいは、人に助言もせず、誰からも助言も受けない唯我独尊、独立独歩の人もいるだろう。
人は実に多様である。
そういう私は、人に助言もするし助言も受ける。
まず、助言を受ける方から考えてみる。
経営の判断に迷った時、企画の仕上げで人の意見を聞きたい時、部下の人事評価で多面的な意見が知りたい時、自分を客観的に見ている人の見方や考えを知りたい時。他にも色々あるが、私自身でも、沢山の人の助言を受けたい時が多いし、四六時中、自分から働きかけて助言を受けている。
もちろん、相手を見てそうしているし、人によっては、助言されたり助言したりのお互いさまの関係であることもある。
ただ、正直、求めていないのに、余計なお世話をされると結構ストレスになる。内心ではそんなこと、誰でも分かっています。言われなくてもやっています。こんな子供のような反応を自分がしてしまうような間柄もある。
もちろん、これもお互いさまで、相性であったり、専門領域や経験値のミスマッチだったりと、原因は色々とある。
助言と言うのは、お互いにある程度、信頼関係がないと成り立たない。
そういう意味では、親から子供への助言は、無償の愛でもあるので特別だ。先生と生徒の関係もそれに近い。人生の先輩と後輩の関係も良好であれば清々しい。
ところが、ビジネスになってくると中々複雑で、一筋縄ではいかない。
利害関係が付いて回ると言う事もあるが、ビジネスでの助言は一つ間違えば、誤解やミスを誘発するし、トラブルの原因にもなりかねない。
世の中には、顧問やアドバイザーという仕事がある。依頼する側は、自社の発展のための知恵や困った時のアドバイスを期待する。
実際、私もこういう関係でビジネスで人にアドバイスしたり、されたりするが、中々気の利いた助言は、難しい。
どう難しいかと言うと、言葉だけで役に立つのかというのが、私の根底にある。
なぜなら、言うだけなら誰でもできると根っこで思っているからだ。
だから、ついつい、言ったことに相手が関心を持ったり反応したりしてくると、次の一手を出す。
ようするに、言うだけではなく、一緒にやって見せる。ペースメーキングの考え方だ。
ただ、一方で、言ってしまった結果に対して、強くコミットメントする義務もないのに、有言実行するあまり、助言にしてもアドバイスにしても、迷いが生じる時がある。
まあ、気楽に考えればよいものだが、私の場合は、性分的に人に何か助言するときは、本気で取り組みたいと思っている。そうなると、数多くはできなくなる。社員に対しても取引先に対しても相手がだれであっても、助言を求められた真剣勝負でいれるような心構えと、それに対応できるスキルを磨いておきたいものである。
以上