[本文引用]
日増しに、ビジネス情報が増大して、複雑化する。
情報過多の時代と言われて久しいが、この変化に流されていては、ビジネスパーソンとしての活躍が危ぶまれる。
かといって、玉泉混交、真偽入れ混ざった情報の中から、自分のビジネス活動に役立つ情報を見つけるのは容易な事ではない。もちろん、経営者であれば、自社の死活問題に直結するぐらい、経営情報を選別する能力が要求される。
今、世間では、DXが喧伝され過ぎて、あたかもDXに精通しないと、とんでもないことになるという雰囲気だ。
私は、全くそうは思っていない。
理由を簡単に書くと、仮に如何にデジタル技術で世の中が変革していくとしても、それは、変化する環境に適応するだけなので、簡単に言えば、使い方だけの問題だ。
昔、車の運転がマニュアルからオートマに変わったぐらいの話だ。例えば、コンビニのセルフレジにしても、使い方に慣れれば良いだけだ。
実は、世間のDXブームの中で見落とされていることがある。デジタル化が進展すると言う事は、記録が進むと言う事だ。もちろん、以前から紙で代表されるアナログの記録はあった。ところが、これの記録がデジタル化されていくと、情報の伝達や拡散するスピードが劇的に変わる。
また、情報の共有もグローバルに瞬時にできるようになった。極端に言えば、探し方さえ知っていれば、世界中から必要な情報を見つけて活用することが可能な時代なのだ。
加えて、個人がSNSなどの世界で、様々な情報発信をする。
ここには、従来の広告ビジネスも巧妙に仕込まれている。一体、自分が欲しい情報をどうやって見つけたらよいのかということになる。
情報リテラシーと言う言葉は、それほど新しくはない。ITリテラシーやセキュリティリテラシーとセットで使われることも多い。ビジネスを遂行する上で、基礎的であり不可欠なスキルのことをリテラシーとするならば、これからますます重要になっていくのが、情報リテラシーであると私は考えている。
多くの人が語っているが、情報を制する者がビジネスを制する、情報を制する者が、一流のビジネスパーソンになる時代なのである。
では、その情報リテラシーとはどんなスキルかである。私なりに、シンプルに説明すると、概ね。次の4つになる。
順番に、
1. 何のために、どんな情報が必要かを決める力
2. 効率よく収集する力
3. 獲得した情報を誰と共有するべきかを判断する力
4. 情報活用のライフサイクルをフォローする力
となる。概ねこのフローを上昇スパイラルで繰り返すことになる。
情報は集めてなんぼではない。大抵の人は、情報を集めて満足してしまう。そうではなくて、活用してはじめて、その情報に価値があるのかどうかわかる。
そして、その成功体験を手掛かりに、次の情報を見つけに行く。こういうスキルを身につけると、これからの情報化社会では鬼に金棒なのである。
以上