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【第1章】ICTでビジネスモデルが変わる

ユーザー
サイト管理者
日付
18年7月19日 17時07分
元記事URL(外部サイト)
https://ameblo.jp/kondoh-blg/entry-12391889940.html

[本文引用]

今は、ICTが生活や社会インフラに深く浸透してきている。
PC、スマートフォン、タブレットなどを操作し、
インターネット上で世界中とつながることは当たり前のことになった。
こういった、ICTそのものの進歩やICT利用の広がりは、
ビジネスモデルの変化にもつながっている。
その典型が、プラットフォームビジネスであろう。
これまでにも、プラットフォームビジネスはさまざまあった。
例えば百貨店や商店街、ショッピングモール、百貨店に
多種多様な店が集まり、多くの人たちがそこに押し寄せる。
百貨店が持つブランドや立地、集客力に期待し、多くの企業が
百貨店に出店をする。自前で販売店を展開するよりも、
百貨店に出店した方がメリットを享受できると考えるからだ。
より魅力のある企業が出店すれば、百貨店としての魅力が増し、
さらに多くの顧客が集まる。
この構図は、商店街、ショッピングモールも同様だ。
多くのプレイヤーが提供する商品やサービス、情報が融合されて
ひとつのビジネスの場になっている。
非常にわかりやすい構図でもある。





今、こういったプラットフォームビジネスがICTで盛んに行われている。
例えば、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のTポイントは、
CDレンタルのTSUTAYAやコンビニのファミリーマートなどの
Tポイント提携各社で使用できる。
ポータルサイトであるYahoo顧客層への訴求を期待して、
多くの企業が広告掲載を依頼する。Yahooオークションなどの
オークションサイトは、C to C(消費者と消費者の間で行われる商取引)
ビジネスが生まれている。一般消費者同士の売買に加えて、
その情報をもとに企業が広告をするといった構図である。
GoogleやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)提供会社も
大きなプラットフォームビジネスを形成している。
Googleは、検索エンジンだけではなく、ブラウザやマップ、
ストレージ、YouTubeなどのサービスを無料で利用できる。
しかし、こういったサービスを利用する際の情報を持つGoogleでは、
その情報を利用し、広告収入を得ているのである。利用情報から、
利用者の傾向をつかめば、効果の高い広告ができるということが売りである。
そのようにして得た広告収入をもとに、さらにサービスを昇華させる。

Facebook、TwitterなどのSNSもそうだ。
無料でサービスを利用できるのは、一方で広告収入を得ているからに他ならない。
ということは、利用者自身がこのような広告ビジネスに加担していることでもあるのだ。

他には、今多くの若者やビジネスパーソンが興じているオンラインゲーム。
これも大きなプラットフォームを形成しているし、人材ビジネスでも
プラットフォームが形成されている。人材ビジネスについて少し触れると、
リクルートなどの数社が膨大な人材情報をDB(データベース)化し、
インターネット上で利用可能にしている。
それを他の人材ビジネス企業が利用しているという構図である。

かつて、「クリック&モルタル」と呼ばれ、オンラインと実店舗との
連携や融合を進める動きがあったが、それ程普及しなかった。
しかし、スマートフォン、SNSなどの普及により、
新たに「O2O(オンライン・ツー・オフライン)」として、
オンラインとオフラインの融合が注目されている。

これらのICTを活用したプラットフォームビジネスのしくみは、
利用者である企業経営者も一般の人も漠然としていてよく見えていない。
利用者は、知らないうちに囲い込まれ、サービス提供企業の独占、
寡占化が進行している。ICT先進国の米国の状況を見ていれば、
そのことがよくわかる。

さらには、人間が脳で処理することと同様の役割を果たす
人工知能(AI)が日常にあふれ、ロボットの開発や翻訳、
音声入力などにAIが利用されている。ソフトバンクなどは、
ロボットを利用した次なるプラットフォームビジネスの構築を
狙っているようだ。


そして、「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」により、
あらゆるモノがインターネットでつながっていく。
IoTは、さらに「IoE(Internet of Everything:すべてのインターネット)」
に進化を遂げようとしている。ところが、AIにしてもIoTにしても、
目新しい技術ではないのだ。以前からある研究、開発されている
技術や概念である。
それが、ICTの進歩やICT利用の変化により、俄然、重要性を増してきた。
ICTにより、さまざまな分野でビジネスモデルが変貌を遂げはじめているのである。

 

 

 

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(近藤 昇『ICTとアナログ力を駆使して中小企業を変革する』

 第1章ICTに振りまわされ続ける経営者

 -ICTでビジネスモデルが変わる より転載)