[本文引用]
今は、全世界は誰にとっても心配が募るコロナ危機のど真ん中である。
今日の時点では改善の兆しは見えていない。
私も少しでも的確な判断のために情報収集に腐心している。
私自身も他力本願ではなく、
目の前の事と先の事をバランスよく対策することを心がけている。
そして、必ず人類は克服できると思っている。
それと同時に先日のブログでも触れたが、
世界が一つになって大きな変革の時であると思う。
今回は、日本の働き方改革に焦点を当てたいと思う。
危機回避のために、世界中でテレワークや在宅勤務が推奨され実践されつつある。
強制している国もすでにある。
当社の拠点があるベトナムとルワンダもすでに在宅勤務になっている。
まだまだ、世界中に進展していくだろう。
世界中で、多くの人の働く場所が変わりオンラインを使う機会が増えている。
仮に一時的だったとしても大きく変化しているのである。
私は、今までの日本の働き方改革に関しては、懐疑的だった。
一律に枠にはめれば良いというものではない。多様性の時代なのである。
新興国などでビジネス活動してきたことが大きな理由で、
日本国内だけのローカルな視点からではなく、
世界を意識したグローバルな視点で推進されることを期待してきた。
世界がつながり、世界の働き方を知る機会が生まれている今が、
その絶好の機会だと思う。
2、3年前から、日本の会社には働き方改革と経営の変革のうねりが押し寄せていた。
本来は、土台である経営の変革ができて初めて働き方を変える意味があるのであるが、
実際は違っていた。
ストレートに書けば、時間の制限を中心とした働き方だけを変えようとする動きばかり目立っていた。なかば半強制的なオンオフの切り分けともいえる。
結果、特に中小企業では実態との矛盾の中で様々な課題が新たに生じていた。
しばらくは、この動きも止まるだろう。今はそれどころではないのだから。
踊り場として考えれば、いままでの働き方改革の見直しの機会にすればよい。
私は、今の社会の変化、言い換えれば経営環境の変化に会社が適応できていないと思っている。この10年で見ても社会は激変しているにもかかわらずだ。
私のいう社会は、世界であり地球全体の事でもある。
私が推奨している変化適応型組織にはなっていない会社が大半である。
今回の危機をきっかけに、
会社が劇的に変化できる可能性が生まれたと思っている。
実際、経営者仲間の本音の場ではすでに変化の予兆が山のようにあふれていた。
働き方の表面だけいじっても本質的な根本的な解決にはならない。
経営者は現場の実態は分かっている。
言い換えれば、社会の変化に適応できない働き方改革では意味がない。
社会の変化と乖離して会社だけ仮に変えても砂上の楼閣に過ぎない。
言うまでもないが、会社は人が集まった組織であり、
人と組織の関係性が大きく変化する過渡期にあるのが今だと思う。
コロナ危機以前の社会の変化を考えてみる。
社会の変化は加速度的であった。
新興国を軸とする地球規模でのグローバル化、マーケットの変化、
そしてIT社会の浸透など主要因は幾つかあるが、
会社の大小問わず、会社の存在意義やあり方も問われだしていた。
実感としても、企業のトップが発信するメッセージも変革を意識したものが多くなった。
また、社会貢献を意識した内容にも変わりつつあった。
もっとも、右へ倣えでSDGsに偏っているのは気がかりではあるが。
今回クローズアップしている働き方改革の是非に関しても経営者の本音はシャープだ。
だから、本音と建前のギャップの中で苦しみ試行錯誤が続いていたのだと思っている
特に成長著しい新興国へのチャレンジと重ねた場合、いままでの日本の働き方改革では太刀打ちできない。勝負するところはする。ゆとりある部分は新たにしくみ創る。
しかも、日本のような先進国と新興国がつながりつつある時代。
今回をきっかけに、今のテレワークにしても、ボーダレスで進むだろう。
大きな転機なのである。
もう一つ、大きな変化がある。
それはワーケーションという潮流である。
私は大賛成だ。英語のワークとバケーションを組み合わせた言葉だ。オフィス以外で仕事をしてみる。単に場所を変えるのではなく、
このワーケーションとは何かを体験する機会にもなるだろう。
自然の中で仕事する。地域に住んで仕事してみる。自分の生活圏の中に関心を持つ。
新ししい発見が山のようにあるはずだ。
しかし、はき違えてはいけない。やはり働く以上結果は重要である。
コロナ危機の今、関心さえ持てば、
否が応でも世界の状況がニュースやSNSで流れている。
自分から能動的にネットなどで情報を掴むこともできる。
あちこちの国で今までの働き方が制限され在宅ワークなどをしているのが分かる。
結果、世界のネットの利用頻度が劇的に増えているし、テレワークの試行錯誤中である。
今まではほとんどの日本人は無関心であった世界の働き方が、
日本人の意識の中にも飛び込んできている。
逆もしかりだろう。日本人の働き方も世界に伝わる。
満員電車通勤の日本であろうがバイク通勤のベトナムであろうが、
これだけギャップがあった世界が、
ほぼ同時に移動が制約される中、オンラインでの勤務が強制され当たり前になった。
今更感もあるが、日本では在宅勤務の課題の解決策もメディアで特集されていたりする。
しかし、本質的なところとは違う。
ITの劇的な進化により日本でも本当はとっくの前にできたのに、
今までは様々な抵抗で普及していなかったということだ。
今回は、もっと劇的に広がるだろう。そして、一部は恒久的に定着するだろう。
半ば強制的なこの形態上の世界の働き方の変化は、
日本の働き方改革を一気にグローバルな土俵に乗せたのではないかと思っている。
私は、今の日本人は新興国の人に比べて