[本文引用]
世間は在宅勤務、一色である。
いや、正確に言えばテレワークの形態の一つ、在宅勤務を強いられている。
メディアを眺めると世界で30%から40%の人類が在宅勤務中である。
国ごとに事情は違うし想像するとすごいことである。
実際、私もベトナムに20人、ルワンダに15人の社員と日本の社員がほぼ在宅勤務中である。
世間の一部の雰囲気としては、コロナ危機が解決した後でも、
一気に働き方が変わり在宅勤務を含めたテレワークが拡がる。
こんな期待値があるが、すでに実際の現場は短期間の間に難題をたくさん抱えている。
これだけの世界の人々が一気に在宅勤務。
結論から言うと、テレワークは一気に進むが在宅勤務はスタンダードにはならない。
こういう状態は今回限りの短期的なものであると考える。
なぜ私がそう考えるのか?
今、半強制的な在宅勤務の現場で起こっていること、
そしてその対策について合わせて説明したいと思う。
そもそも、私の会社では、テレワークは在宅勤務ありきではなく、
オフィスの外で働くことに重点を置き、オフィス外勤務と定義している。
実際、当社は新興国でのビジネスが長いので、日本の企業の中でもテレワークを導入したのは先頭集団だった。
だからこそ、改めて分かることがある。在宅勤務はそもそも無理があるのである。
今はやむを得ない事情だが、初めてのテレワークが在宅勤務という人が圧倒的である。
企業も右往左往である。
当然、複合的な多くの問題や不便や不満にぶち当たる。
すでに、私の周囲からあちこちでそういう話を聞くし、相談も受ける。
先に、全体的な視野で見た場合の期待値の話を書くと、
今回は、考える時間と新しい働き方をトライする時間を人類が同時に過ごしている。沢山の良くて新しものが生まれる期待感がある。
個人的に見ても、いままで使わなかったビジネス筋力を磨く時期ともいえる。
新しい仕事の仕組みも沢山生まれるだろう。
しかし、今時点では、突発的なきっかけで始まった在宅勤務に多くの人が戸惑いストレスになっている。感染症に対する不安も重なっているのでなおさら深刻である。
かくいう私も少々今の環境に疲れ気味の一人である。
自慢ではないが私は35年間ITに関わって仕事している。
ITツールは、ほぼどれでも使いこなす。
新興国などでも普通にオンラインしながら仕事している。
そして、アナログ的な機会と時間の使い方を織り交ぜてそれなりにITを駆使してきた。
その私でも今の環境は少々疲れ気味である。
この経験を活かし、この先に新たなやり方、解決方法を見出したいと思う。
そして、困っている人の一助になりたいと思う。
私の今回の事態による仕事環境の変化を少し具体的に書く。
今までは、全体の30%ぐらいがオンラインで社内のMTGやお客様との面会をしていた。
それがこの2週間はほぼ全部オンラインになった。
やってみた結果どうか?
やはり、一言で言うと疲れる。私の場合はストレスになるわけではない。
ITは使い慣れているしオンラインも慣れている。
しかし、考えてみたら、移動や歩くという事が極端に減り、机の前に張り付きである。
運動不足は明らかである。
また、人の顔は見えているが、やはり、アナログ的な面会にはかなわない。
特に五感が働かない。あとは、ついつい、詰めすぎてしまう。
そうすると、1日中人と会っているのに、あまり五感が働かない。
こんな経験は初めてである。
もともと、経験上、オンラインのMTGは直接会うのと比べて経験上半分の時間で終わることは分かっていた。
一般的なアナログのアポは1時間が相場だが、オンラインの場合は半分ぐらいで終わる。
つまり、会話に遊びがなく、合理的な会話が中心となる。
時間の節約にはもってこいであった。
ただ、これが毎日連続するとやはり人間は疲れるのである。
アナログ的な遊びは人と人のコミュニケーションには欠かせないのである。
今の私はこんな感じである。
だから、アナログ的な時間創りを来週から沢山しようと思っている次第である。
折角の機会のトライ&ラーンを楽しみにしている。