[本文引用]
今回は建築ビジネス、特に住宅と女性の関わりを考えてみたい。一言でいうと健全で快適な住まいの建築には女性が関わることが望ましい。
なぜならば日本の場合、住まいは女性が中心で関わっている。言い方を変えれば利用している。
コロナ前までは、“亭主留守で元気が良い”と長年揶揄されてきたように、仕事優先の日本男子は家にいることがとても少なかった。
私も人のことは言えないが・・・
コロナ禍の緊急対応として在宅勤務が一気に増えた。働く場としての住まいの役割も見直しが必要となっているが、それも試行錯誤中。共働きの在宅ワークでも新な問題も発生している。この先どうなるかは予測がつかない。
私は、テレワーク自体は時間がかかっても根付くのは間違いないと思うが、それでも男性が在宅で働くイメージはあまりない。
すでに、以前のブログでも書いたが、これはあくまでも緊急的なことであって、本来テレワークと言うのは必ずしも住まいでするものでは無い。男性は住まい以外でテレワークが良いと思う。
やはり、在宅勤務は家庭でいる可能性が高い女性が中心だし、コロナ後の在宅勤務での新しい働き方は女性中心で仕組みを考える必要はあるだろう。
子育てや介護でコロナ前から必要性があった女性の在宅勤務に焦点を当てて、新たな働く環境づくり、働く仕組みづくりを行うのが良い。もちろん、イクメン男子も含め出てはあるが。
今日書きたいことは、建築ビジネスの健全化、住宅ビジネスの健全化を軸にした内容である。
ビジネスパートナーでもあり建築関連の専門家の伊藤実枝子さんは、女性ならではの視点で様々な住宅や生活空間のプロデュースを手がけてきている。先日も彼女とオンライン対談する機会があったので、この動画をご覧いただきたいと思う。
伊藤さんと対談した後で、ちょっと気になって女性建築家の数を調べてみた。
建築士は、今でも小学生のあこがれの職業でもベトスト10に入る人気職種である。
ただ、やはり男子の方が上位に来ている。
また、現実の建築業界はデータから見てもやはり男性が主役の業界と言える。
実際私も建築学科出身だが学年で90名いた中に女性は数名もいなかったように記憶している。
今は時代も変わって、国交省も建築業界での女性活躍を推進してきた。建築士にあこがれる女性も増えてきたようだが、それでも最近の一級建築士の合格者の四分の一である。建築現場で働く女性も話題にはなるが、全体としては、まだまだ女性の社会進出が遅れている分野である。
人生100年時代、住宅も50年から70年使えるのが望ましい。そうなるとリノベーションを適宜活用しながら、一生住めるのが理想だ。だからこそ、これから女性が中心になっていく分野になると思うし、ますます女性の貢献度が高くなると思う。
日本では結婚して子供ができる前後のタイミングでマイホームを持つ。これが平均的な新築住宅のスタートである。
伊藤実枝子さん曰く、
設計の段階から子供部屋優先で、ご主人の部屋と言うのは一般的には確保されない。家にいないから作らないのか、作らないのから家いないのかという議論もあるだろうが、冒頭でも書いたように、子供ができてからは、特に住宅は女性中心のものに完全に変わる。
女性の関心が高い健康面で考えても住宅環境のウエイトは大きい。
いずれ子供が成人し家を離れるわけ