[本文引用]
日本人や日本は、新興国では人気がある。
もちろん、先進国での人気がも感じるが、新興国では特に人気が高いと思う。
私が、長年ビジネス活動してきたベトナムでは言うまでもないし、最近はアフリカでも同じような実感がある。
一般の人が思っている以上に日本はこれらの国から好かれている、信用されていると思う。
しかしながら、その実態は日本人や日本ではなく、日本の商品が人気なのである。
まず、ベトナムがこの約20年どのように変わってきたかを説明する。
約20年前、ほとんどのベトナム人は日本人の事を知らなかった。日本に行ったことがある人も少なかった。だから日本の事は商品で知っていた。
特にバイクは有名だった。ベトナムは世界一と言ってよいほど、バイクが普及している。このバイクはホンダやカワサキが大人気だった。バイクのことをホンダと呼ぶ人も多い。日本の商品は品質が良い。値段が高くても長持ちする。ベトナム人はこの日本の商品をとても信用していた。
やがて、車が走るようになってきた。ここでもやはり、トヨタ筆頭に日本の車と言う商品はとても高い評価である。他には電化製品から健康食品など、ほとんどの日本の商品は、値段は高いが品質は良い、食べるものや体に身に着けるものであれば、安心安全と言う評判である。
商売で考えたらこんな嬉しいことはない。
今、アフリカのルワンダで数年前からビジネス活動をしているが、
ベトナムの10年以上前の様子とよく似ている。
まだ、日本の商品はそれぼと普及はしていないが、やはり、日本商品に対する信用は高い。
話は変わるが、経済産業省が推進するクールジャパン活動がある。
私の会社でも8年前に、公募して採択されたことがある。日本物産館というテーマでホーチミンで実施した。
クールジャパンは、経済産業省によると、以下のような活動と定義されている。
「我が国の生活文化の特色を生かした商品又は役務を通じて日本の生活文化が海外において高い評価を得ていること」である。
この活動については様々賛否はあるものの、商品だけを新興国や海外に普及するだけでは不足があるという意味では、少なからず日本を世界に伝える、拡げることにおいて補完的な役割を果たしたのではないかと思う。
先進国や新興国を問わず、この20年、日本が少しずつでも積極的に日本の商品以外の日本の良さや、日本らしさを海外に伝えることはできた部分もあると思う。
これは必ずしも国の政策だけに負ってきたのではない。民間企業や個人ベースでの貢献も多々見受けられる。
例えば、日本の和食は2013年に無形文化遺産に登録されたことも追い風になって、一気に世界に広がった。結果、海外の日本食レストランの数は急増してきた。
和食には日本らしさが凝縮されている。
見た目の美しさ、健康的である、四季折々の情緒を感じる食も多い。
日本の文化の伝承役としても貢献していると実感する。
ここ数年、インバウンドで沢山の海外の人が日本に来るようになった。
中国人の爆買いが象徴的にメディアで喧伝されるが、私たちの仲の良いベトナム人も同じで、やはり、爆買いする。
どの国の人でもお金持ちは爆買いするのである。
日本の商品がそれだけ人気があることを改めて認識できるし、驚く事でもある。
それを見て感じた日本国内で商売する人が海外進出を考えたとしたら、それはとても自然な事でもある。
しかし、その彼らが毎回来日で爆買いするかと言うとそうでもない。買い物はECが急速に充実してきたため、これで済ます人も急増した。自然とリピーターになる人は、観光地を周ったり、有名な都市だけでなく地方にも足を向けるようになる。
今はインバウンドによる経済効果と言われ