[本文引用]
皆さん、“フレイル”という言葉を聞いたことがあるだろうか?
ほとんどの日本人が知らないのではないかと思う。
2014年に一般社団法人日本老齢医学会が定義した言葉で、高齢者においてよく認められる老年症候群のことで、人は加齢が進むに従って徐々に心身の機能が低下し徐々に要介護状態に陥っていくがこの虚弱のことをフレイルと呼ぶ。
私も数年前は知らない言葉だった。
この言葉を知ってから、自分自身の事としても意識するようになってきた。
私自身もだんだんと昔とは違う実感はアチコチで感じる。意識して対策をしたいものだ。
2015年12月に“もし波平が77歳だったら?”を上梓して、もうすぐ5年になる。
もともと、新興国で活躍するシニアに焦点を当てた書籍だ。新興国で多くの活躍するシニアの方との出会いがきっかけで、もっと日本のシニアが新興国で活躍できる場を創ろうと思い、本をまとめた。
しかしながら、シニアについては何も知らない事ばかり。
早速、関連の本を買い漁り、ネットで検索し、人づてに色々な知識や実情を知ることに努めた。なんとか本にはまとめたものの、未知の世界に漕ぎ出したような心境だった。
今でもシニアに関しての学びの毎日は続いていて、ビジネスとしても有益な社会的価値のある仕組みの構築の骨格が見えてきた。
何よりもの財産は、シニアの方々と多くつながって、社会的貢献かつ経済的価値の構築の両立を目指した活動が数多く世の中に既に存在することを知ったこと、その方々とのつながりを創れたことだと思う。
こんな活動しているさなかに、
高齢社会検定に出合った訳である。
高齢社会検定は未来社会共壮創センターが運営する高齢社会の事を幅広く学ぶことが出来る検定である。
私も早速教科書を頼りに受験をした。
正直、試験自体はそんなに難解ではないので、無難に合格することはできたし、すでに社員の何人かも合格している。
学び受験してみて思ったことは、これほど役に立つ検定は他にはないのではないか?
そんな想いから、縁があって、オンラインで学習するサービスもこの秋にスタートできる段取りが出来た。
ぜひ、多くの老若男女にも学んでほしいし、出来るだけ早く英語対応もしようと考えている。
それは、日本のような世界初の高齢化社会の課題解決した道筋が、これから高齢化社会を迎える世界の国々に役に立つことは間違いないと考えていることが大きい。そして、日本にも沢山、新興国から海外の人材が来る時代。彼らにも日本の今の切実なる課題を知ってもらい、共有し、その上で日本での生活をエンジョイしてもらうことにも意義があると思う。
実際、新興国から介護人材の受け入れについての議論や活動が始まって久しい。
決して、日本の高齢化社会の課題解決を、特定の新興国の外国人労働だけに頼ってもいけないのである。日本国民全員の責任とも言える。
ところで、フレイル以外にも高齢化社会に関して、日本人が知らない言葉や事実は沢山ある。
バリアフリーは認知度は高いだろうか?
健康寿命も最近、知る人が多くなった。長寿国日本と言われ久しいが、健康寿命に限って言うと、男性で71歳ぐらいが現実である。
一つ、私が検定を勉強して知ったこと。
実は、80代になっても90代になっても元気な人は男性に多い。スーパーシニア的な人は、男性の10%を占める。
このことを知ってから、私は発見した。
自然体でつながってきた今お付き合いさせていただいている男性シニアは皆さんお元気で好奇心旺盛だ。
一般社団法人アイオーシニアズジャパンの牧壮さんはじめ、多くのスーパーシニアの方々の存在する日本に今更ながら驚く毎日で新鮮である。
一方で、そうでないシニアの方々も沢山おられる。そういう意味では、シニア全体の課題は奥が深いし複雑でもある。
高齢化社会検定をできるだけ多くの人に、知って学んでもらうのが私のミッションの一つだ。