[本文引用]
人間はマンネリ化する動物だ。
他の動物にマンネリという感覚があるかどうかは私は知らないが。
自分自身もそうだが、周りの人を見ても、私的な活動でもビジネスでも、人間の根本は怠惰だと思っている。
これが人間特有の本能的なものかどうかは分からないが、一方で、人間は規則正しく継続的に、時には組織的な行動をすることが出来る。
人間の怠惰な部分にあらがって、何かトレーニングしたり克服したりで人間は成長している。という感覚もよく理解できる。筋肉トレーニングと似たようなことかもしれないが、ある程度の負荷をかける必要がある。
一昨日と昨日、久しぶりに集中的に人と東京で直接面会した。
この数か月、それ以前にもましてオンラインでの面会が全体の90%ぐらいのなかで、過ごしてきた。そんな中、この2日間でオフィスに出勤している東京の社員数名とも直接顔を合わせたのと、お客様やパートナーの方々と面会、会食をした。
合計で8人だ。
それぞれ、お付き合いが長い方ばかりで、普段もオンラインで面会したりSNSで情報交換している人ばかりだ。だがら、特段、コミュニケーション的な久しぶり感もないし、新ネタが特にある訳ではない。
東京に行く必要が出来たので、せっかくなので、時間が合う方々にお会いした。
分かってはいた事だったが、改めて実感したことがある。やっぱり、直接会うことによる意味や価値はある。
だからといって、毎回直接会う必要があるとは思ってはいないが、何事もそうで、普段のやり方を変えてみることの価値は高い。
以前もブログに書いたことがあるが、
ITが発展していなかった時代、流石に黒電話までさかのぼる必要はないが、携帯電話が登場した時の感動は凄かった。
日本のような先進国では、もはやはとんどの人がこの時の感覚を忘れている。こんな画期的なツールはなかったはずだ。
どこにいても誰とでも話が出来るツールが登場し、どれだけ多くの人が時間を自由に使えるようになったか。コミュニケーション力の向上に貢献したか計り知れない。
携帯電話は、言うまでもなく、声だけでのコミュニケーションだ。相手の表情や態度、どこにいるかなどのシーンはすべて創造力の世界だ。考えてみたら、五感は研ぎ澄まされていたと思う。実際は、聴覚だけが頼りでははあるが、創造力は高まる。
それがどんどん進化し、今やスマホで顔を見ながら、どこの国の人とでも話が出来る。こんな時代に、人は疲れている。特にコロナ禍でオンライン疲れが顕著だ。
必然的に多くの人にとって、
“やっぱり直接会わないとね”が合言葉になっている。
私も、もちろん賛成だが、このまま以前の状態に戻すこととでは、何の進歩もない。
やはり、なぜ、“直接会う”ことが大事なのか?意味があるのか?メリットは?オンラインとの使い分けは?
私のような性分の人間としては、ぜひ、解明したい。
間違いなくこういう分野の専門家がいて、すでに様々な情報が溢れているように思う反面、まだまだ、未知の世界で、人類が次のコミュニケーションスキルを獲得するための試行錯誤の期間ともとらえている。
様々な学問的な分野は専門家に任せるとして、私は、後者の人類のコミュニケーションスキルの進化について、今後掘り下げていきたいと思っている。
毎日、直接人に会っていた時は、私も多分、人間特有のマンネリになっていて、直接会う価値を改めて考えたり、その理由を探ろうという事には行きつかなかった。
そういう意味での一昨日からの2日間の新鮮な感覚を書き残しておきたいと思う。
もちろん、お会いした目的や会話のテーマはマチマチなので、あくまでも、てかがりとしてだけにはなると思うが。
総じて言うと、とっておきの面会は、五感が働く感じは間違いなくある。
私には経験はないが、遠距離恋愛のカップルが時々直で会う感覚に近いのではと想像する。
あとは、思いつくままに書く。
・相手の方がお元気そうかどうかを全体感で掴める。
・それに話が長くなる。これは良い意味でだ。
・間を感じることが出来る。
・話の展開が空間的であり、つながり感がある。
複数での食事会では顕著である。
・会話の順列や予定調和がない。話があちこちに展開する。だから面白い。楽しい。
・何よりも情熱や熱意、本気、誠意、好意などが100倍共有しやすい。