[本文引用]
私が仕事でコンピューターを使わない日はない。
少なくともこの20年はそうだ。
特に、スマホが登場してからは、常に持ち歩いているので、私はコンピューターが必需品である。
ただそれは仕事においてであり、日常生活では、今でもスマホがなくても支障がないような生き方はしている。
もう一つよく使うコンピューターがパソコンである。もうこんな時代になると、私たちの周りにはコンピューターだらけであると、IT素人の人でもうすうす気づいていると思う。
少し専門チックになるが、今どき駅の改札は当たり前として、自動販売機、街灯、監視カメラ、そして、工事中のパイロンまでコンピューター制御されている。家電も当たり前。いわゆるIOTの世界だ。こういう見えにくい、知らいないコンピューターの活用はどんどん進む。
ここまで、あえて、コンピューターと書いてみたが、今はこういうことを中心に、ソフトウェアと合わせてできたものをITと呼ぶ。
私がプログラマーの時代の35年前は、ITという言葉はなくて、情報システムやソフトウェアという名称で認知されていた。
だが私が今日書きたいことは、コンピューター君としておいた方がしっくりくる。
最近では、AIの実用化が叫ばれ、イメージとしては日本的ではあるが、人間の形に近いロボット、ヒューマノイド型ロボットが私の考えるコンピューター君のイメージに近い。
今、私は毎日のように、コンピューター君のお世話になりながら仕事をしている。
一見これは、私がこなしている仕事をコンピューター君が代行しているように映る。
自分で言うのもなんだが、私は、平均的な社長よりITが使える、分かる経営者だと自覚はある。だから、きっと、周囲からは、近藤さんはコンピューターを使いこなしている風に見えているだろう。
ところが、実は、私は少し違う感覚なのである。
私が今自分の会社で行っている仕事は概ね2つに分けられる。経営者としての私のベースの仕事が一つ。もう一つは、本来は社員が役割分担してこなす仕事だが、トラブルなどでサポートしないといけない仕事。たいていの経営者は皆同じだと思う。
まずは、前者であるが、基本的にはスムーズにコンピューターを使いながら、指示を出したり、顧客とコミュニーケーションしたり、ブログを書いたり、MTGのアジェンダを作成したりしている。ここまではコンピューターは使いこなせていると言える。
ところが、なまじっかコンピューターの能力、出来る事を知っていると、以下のようなジレンマが生じることがある。
これって、こういうソフトがあったら、自分がしなくてよいのに。時間さえあれば、あれをダウンロードして、この仕事に使うと劇的に時間も短くできる。あるいは、外部のやりとりで、SNS系のメッセージ機能を複数使っていて、これを一本化するソフトがあれば、とても楽なのに。音声で吹き込み、自動的に文章ができる機能すら使えていない。
こういうのは、しっかりと落ち着いて準備をすれば、コンピュータができることがほとんどだ。そう考えると、私は、すでにコンピュータができる仕事を、人間として代わりにやっているような状態であることに気づく。
私はITの仕事をしてきたので、ITをトコトン有効活躍すれば人がどれだけ幸せかが分かっている。だからこそ、ジレンマなのである。
近いうちに、このジレンマは解消したい。
前者が長くなったが、後者の私が社員をサポートする仕事は、コンピューターが代わりにできるか?だが、これは無理だと思う。
順番が違う。社員がするべきことと言うのは、当たり前だが、本来は社員がすることが先だ。社員自身の仕事にコンピューターを有効に活用する。特に段取りのところをコンピューター君に任せる。当然、進捗管理などのPDCAのCも任せる。
こういう状態になって初めて、私のサポートも有効になる。こういう事例で考えても、コンピューターでできることは実はすでに山のようにあるが、結局は今のITツールですら人間が十分に使いこなせてない。
昔、携帯電話の失敗をガラパゴス症候群と揶揄していたが、今は、完全にコンピューターそのものが、機能がありすぎ、種類がありすぎ、ガラパゴス状態である。
私が何とかコンピューターの代わりをする仕事から早く脱却して、中小企業のお役に立ちたいものである。
以上