[本文引用]
人生100年時代。
今の日本人にとって、なかなか快い響きではなかろうか?
いつの頃だっただろうか?
テレビできんさんぎんさんが100歳を超えたと話題になっていた。1990年代のことである。
あの当時は、まだ、日本には高齢化社会は遠い先のようだった。
100歳まで生きるなんて、神様かスーパーマンのような感じすらした。
それがあっという間に変わった。
ここ最近は100歳まで生きるのが当たり前のような錯覚すらするほど、人生100年時代ブームだ。
実際の平均年齢からすると、例えば、平均年齢が100歳になると、名実ともに人生100年時代と言えるのかもしれないが、それは遠い先ではないだろうか。
平均となるから、120歳まで生きる人が沢山存在しないといけないように思う。
先日、私の会社が“人生100年フェスタ”を開催した。
もともと、ハッピーキャリアシンポジウム(略称ハピキャリ)という活動で、すでに5年になる。今回はオンラインで開催したが、コロナ禍以前は、ホールやセミナー会場を借りて多様なテーマで行ってきた。主には今回のシニア、そして、女性活躍、海外人材の活躍である。
開催は、さる5月8日土曜日の朝の8.00から夜の18.00まで。
総勢30人を超える方々に登場いただき、皆さんの高齢化社会に関する考えや取り組み、実際に手掛けている関連のプロジェクトや仕事、あるいは、健康であるための取り組みのノウハウ、シニアの生きがい創造のための活動など。
全て書ききれないほど多彩で充実した内容であった。
基調講演は、南あわじ市の市長の守本憲弘氏にお願いした。“人生二毛作社会を創る”の著者でもある。
私自身もとても学びと刺激が多く、シンプルに書くと、元気になった。もともと、私は、周りからとても元気な方として区分されているとは思うが、自分ではまだまだ、工夫や進化が必要と思っている。
特に人生の先輩のハツラツとして聡明で現役感バリバリのお話やパフォーマンスに触れると、自分の至らなさ、未熟さを痛感する場にもなる。
だから、謙虚にもなれるし、やる気がさらに湧いてきて、元気になる。
この当日の様子は、ブレインナビオン(通称Bナビオン)でご覧いただけるので、ぜひ、堪能していただきたいと思う。
運営側としての立場と出演者としての立場と一般の参加者の立場の3つの視点で、この人生100年フェスタに参加して思ったことを感想文として、少し書こうと思う。
出演者として参加している中で、
色々な方とお話ししながら感じたこと、それはやはり、つながりである。
どの方のお話にも登場してくるのと、どの方の日々の活動の中にもつながりを意識した取り組みばかりである。
私も、ブレインワークスはつなぐ会社ですと標榜している。これは、本来人間がもっている本能的かつ後天的に身に付けてきた本質的な生活様式だと思う。人間が社会的動物である所以でもある。
社会的であるという事は、人と人がつながることに他ならない。
日本の場合、高齢化の中で苦しむ人は、このつながりが切れていくことが原因であることが多い。家族とのつながり、友人とのつながり、コミュニティとのつながり、社会とのつながり。様々なつながりが人間には必要だが、今の日本の社会では、高齢者になるとこのつながりを失っていくリスクがある。
だから、人生100年時代フェスタでもつながりがクローズアップされたのだと思う。
もう一つ上げるとしたら、それは健康である。
ピンピンコロリという言葉はとても軽快で響きが良い。私もそうだが、結構沢山の人が望んでいる旅立ち方だ。ところが現実は違う。実際にこう言う望みが叶うのは10%にも満たない。
日本の場合は、特に医療の発達で、寝たきりの期間が加算されて寿命が世界でもトップクラスだ。
もちろん、このテーマを議論する場合はとてもデリケートに考える必要がある。今、元気な人達だけが集まって議論することでもない。
人生100年時代に近づいているのは疑う余地のない時代。これから10年先、20年先に、どういう要因でどうすれば健全に寿命が長くなるかが、多くの人の関心ごとだと改めてフェスタで痛感した。
無理やり寿命を延ばすのではなく、医学的に健康であるかだけでもなく、個人個人が自己責任で考えることが大切だと思う。もちろん、私も含めて、どういう風に、自分の人生を過ごしたいのかを考えておくことと、実際に今から行動することが大事だと再認識できた。
健康管理と言う意味での未病対策の大切さは言うまでもない。だからと言って、皆が健康である社会は確率的にもあり得ない。
病気になったらどうするか?
寝たきりになったらどうすするか?
要介護になったらどうするか?
日本の場合は特に、社会インフラや医療制度、介護制度などあらゆることが充実している。それでも不満を持つ人も多いし当然改善の余地はあると思うが、まずは、自己責任で、今から考えて行動を改める。
これは全世代が今の環境と自分を突き合わせながら、何をするか?社会や行政に何をしてもらいたいかの前に、まずは、自分