[本文引用]
川の流れのように(美空ひばり)は、私のお気に入りの歌だ。
昔はカラオケでもよく歌った。
ランダムではあるが、今でも運転中に聴く。
一番好きなフレーズは・・・
“でこぼこ道や 曲がりくねった道 地図さえない それもまた人生”
私の子供の頃、日本には、こういう道があちこちにあったと思う。
そもそも、日本がこれだけ舗装された道で囲まれたのはいつ頃からだろうか。
新興国と比べて驚くのは、田舎に行った時だ。
舗装された道など全くないところが新興国には今も沢山ある。一方、新興国でも都会では、日本並みとはいかないが、それなりに舗装されている。
余談を付け加えると、舗装された道がすぐ痛むのが新興国らしいが・・・。
私は、日本の子供達の生活環境と新興国のそれを比べることは多い。
生まれた時期、生まれた場所の違いで、これだけ生活環境が違うのかと新興国に行くたびに思う。
どっちが良い悪いではない。
どちらであっても、その環境に適応して子供は育てないといけないし、子供は育つ。そして、どちらにも親の苦労がある。
私は日本の整備された道を走りながら、この歌を聞きながらよく考えることがある。
日本では、今は、でこぼこ道やぬかるんだ道がない生活環境はだらけだ。果たして、こういう場所で子育てして良いものかと。
もちろん、物質面での社会生活の環境が整備されていても、人間関係や多様な社会での生活はとてもストレスが多く疲れる。日増しに社会は複雑化して変化が激しくなる。心が休まる時がない。
落ち着いて何かに取り組んだり、マイペースでのんびり過ごしたりがなかなか出来ない。
こんなことをあれこれ考えながら、時々、自分事を振り返ってみる。私は性分として、きれいに舗装され整備された道よりも、そうでない道を行くのが好きなタイプだ。
ただ、そういう私にしても、予期せぬでこぼこ道やぬかるんだ道はできれば遭遇したくはない。
それこそ、人生、上り坂、下り坂、まさかのま坂である。
登山は私はしないが、山にも時々車で行く時がある。当然、上り坂、下り坂を意識しながら走る。特に狭かったり険しかったりする道は、まさかに気を付ける。こんなところで、事故を起こしたら大変という意識は強い。
だから、まさかは避けたい訳である。
普段の生活や仕事にしても、想定される坂は対処が当然できる。だが、まさかになると、程度問題であるが、なかなか厄介だ。
そんな時、この歌は結構心に刺さる。
要するに人生いろいろ。
全て予想通りに対処できることばかりではない。
自分が喜んで舗装されていない道に行くタイプだとしても、やはり、思いがけなく、まさかのでこぼこ道やぬかるんだ道にハマった時。
どう考え、どういう心の持ちようでいるか。
どう行動するか。
これが人生の本質のような気がする。
話は元に戻るが、日本は様々なものが整備され過ぎて、完備され過ぎている。新興国で生活できるような免疫がない中で、まさかが多くなりすぎている国ではないだろうか。
以上