[本文引用]
長年生きていても、分からないことは日常茶飯事である。
人が集まって会話している時、コミュニケーションしている時、飲み会でも、自分が知らない言葉や言い回し、自分が知らない話題になることは結構ある。
プライベートであれば流していても大きな問題にはならない。もっとも、身内ネタとしては、そもそも、話を聞いていないのでは?と疑われることはしょっちゅうだが・・・。
聞き流して問題になるのは、やはりビジネスである。
分からないことに遭遇した時に、自分ならどうするか?簡単なようで実は奥の深いテーマだ。
例えば、自分が駆け出しの社員で、あるプロジェクトのMTGに出席することになったとしよう。
事前に予習するための資料はもらっているしアドバイスもあった。ちゃんと準備していれば、ついていけるMTGでも、準備を疎かにしたがために、分からないところを聞くことが出来ない。
若い頃は、こんな苦い経験は誰しもあるだろう。
こういう時は、準備不足を痛く後悔しつつ、自分に質問がふられることなく、会議がひたすら終わるのを待つ。なんとも情けないシーンだが、若いときは自分の怠慢によって、こういう経験は私も何度となくあった。
それが、ある程度仕事スキルが高くなり、自覚が出てきて責任も発生してくるようになると、別の問題に直面するようになる。
社内ならまだしも、社外の人とのMTGや顧客対応の時に、自分の知らない言葉や話題が出てきた時にどうするか?
この判断と対応はなかなか難しい。
まずは、自分がどういう立場で、その場に臨んでいるかが重要になる。
ある専門的な話題の時に、お客さんになかなか知りません。というのは言えるものではない。
言ってしまった瞬間に、自分の信用のみならず会社の信用も失ってしまいかねない。
こういうケースでは、残念ながら、知っているふりをしてしまうしか方法がない。
もちろん、どうしても、それで会話が成立しない時は、申し訳ありませんが・・実は・・という話になるだろう。
結果は火を見るよりも明らかだ。
実は、私自身の経験でもそうだが、自分のスキルとのミスマッチの仕事や、そもそも、自分の専門分野でもスキル不足で、分からない話に遭遇してしまうことはある。
なかなか難しい場面で、ケースバイケースで対応するしかないのだが、結構な確率で如何にも知っているような振りをした、という経験が私にもある。
まあ、何事においても、自分が痛い目に合って初めて、準備するとかスキルアップすることの大切さに気付く。
それにしても、いずれの場合も、仕事で知らないことを聞くのには少々の勇気がいる行為だ。
私も若い頃は、格好つけたいという気持ちやプライドもあり、知っているふりをして過ごしたことは数えきれないほどある。
しかし、特に社内であれば、旅の恥は掻き捨て。の感覚は大事だ。
新入社員や駆け出しなら、知らなくて当然のことは山のようにある。こんな時は分からないことは分からないということがすべての始まりである。
しかしながら、その分からないこと出来ましたも先回りして努力していれば解決できるようなことであれば、この部分をしっかり押さえておかないと、単なる手抜きと言うレッテルを貼られてしまうこともある。
分からないことをか分からない言えるスキルというのは、かように重要なビジネススキルなのである。
以上