【提言26】AI時代にシニアの価値は失われるのか?
課題解決型先進国の日本。これには2つの意味があると考える。ひとつは、過去の問題を克服してきた結果としての今の日本の価値。もうひとつは、超高齢化社会の進行の中、これから課題を解決していくだろう今後の日本への期待感。いずれにしても、今のシニアが主役であるのは間違いはない。かつて、社会問題や環境破壊、...
課題解決型先進国の日本。これには2つの意味があると考える。ひとつは、過去の問題を克服してきた結果としての今の日本の価値。もうひとつは、超高齢化社会の進行の中、これから課題を解決していくだろう今後の日本への期待感。いずれにしても、今のシニアが主役であるのは間違いはない。かつて、社会問題や環境破壊、...
天下のシャープが台湾のホンハイ(鴻海)の傘下に入ることが決定し、2016年8月にその手続きが完了した。海外でも注目されているニュースのひとつだ。私にとっても、やはり衝撃的だし、日本人としては感傷的になってしまう。シャープの不振がメディアを賑わして、すでに数年が経つ。JALも然りだが、経営環境の激...
日本だけで生活をしていると、ついつい麻痺してくるが、こんな便利すぎる国は他にないとつくづく実感する。私が社会に出てからのこの30年間で、ビジネスや生活のあらゆるものが自動化されてきた。子供の頃からすれば、電車にICカード1枚で乗車できることなど、夢のようで考えられないことだ。この数十年におけるI...
少子化や高齢化が加速度的に進む中、地方は過疎化が進み、深刻な状況にある。地方経済が疲弊し、都市部への労働人口集中が進む。そして、ますます地方の過疎化に拍車がかかる。このような悪循環を断ち切れないままでいる。しかし、ICT活用によりその状況を打開できるのではないか。例えば、徳島県神山町のような取り...
2016年7月上旬、ICT関連企業の友人とカントーを訪れた。カントーはベトナム南部に位置するメコンデルタの中心都市であり、人口は約120万人。(※2016年発刊当時)メコン川に隣接するカントー市はホーチミンから南西約160キロに位置する。チベット高原を源流とするメコン川は、中国雲南省を経て、ベト...
2016年7月21日、私達としては初めてとなるアフリカに関連したセミナーを開催した(EGAセミナー~アフリカ編~)。前述したように、EGAは私が考えた造語であり、新興国でのビジネス推進を図る上で、従来のアジアのみならずアフリカもその範囲に加えた呼称として使用している。EGAへの支援サービス(EG...
商売には私が思うに2つの種類がある。顧客に「必要なものを売る商売」と「余計なものを売る商売」。今の日本は後者が多すぎる。「人口減=顧客減」の日本ではますます拍車がかかる。あまりに度が過ぎると「日本はこれでよいのか」と心配になる。余計なものを売るということは余計なものが氾濫し、使われないままタンス...
BtoBであろうが、BtoCであろうが営業担当が商品やサービスを売ることは世界共通である。営業担当は『もっとも人間力が磨かれる』仕事のひとつであると日本ではよく知られている。その一番の理由は、人間力を最大限に発揮して営業活動を行い、顧客との信頼関係を勝ち取ることで商談の90%以上は決まるからであ...
人間は思い込む動物である。年齢を重ねてくると、人間は長く安全に生きていくために必要な思い込みが頭を支配してくる。私の周りでも、思い込みの激しい人は多く存在していると感じている。脳科学の専門家の話を聞いても、そのことが頻繁にテーマに挙がる。思い込みは固定観念と言い換えることができる。英語でいうと『...
『日本の技術やノウハウを新興国に提供する』 タイを筆頭に製造業の海外進出がアジアに向けて始まった約40年ほど前から、このテーマは常に議論が繰り返されてきた。単純に考えれば、有料で相手国の企業に提供すればよい。しかし、技術やノウハウは、さまざまな方法で意図せず流出するというリスクがついてまわる。2...
――ガラパゴス化このキーワードがビジネスの世界で一般的に使われだして、どれぐらいになるだろう。記憶によると、携帯電話の失敗事例が真っ先に頭に浮かぶ。高機能・多機能過ぎた日本の携帯電話は、海外では普及せず、日本でしか使われなかった。狭い日本に最適化し過ぎて、世界のビッグマーケットをたぐりよせる機会...
2016年1月5日の日本経済新聞を見て時代の変化を実感した。掲載されていたのは、恒例となった年頭のトップ挨拶。そのキーワードとして『革新』が目に入る。併せて「海外」「法令遵守」という言葉が並ぶ。たしかにこの3つのキーワードは現代の厳しい経営環境下における大企業の課題が集約されているといえるだろう...
今や日本国内の新聞や雑誌で「AI」や「IoT」に関する記事を見ない日はない。私自身、偶然にもICTに関わって30年が経つ。それだからか、どうしてもいまだにこういう類のメディアの喧騒には懐疑的だ。先進国である日本は、十分便利だし生活も豊かだ。これ以上、ICTで一体何がしたいのか?思わず、穿った見方...
シリコンバレーが改めて注目を浴びているそうだ。ICT業界に30年近く身を置いてきた私の目には、数年に1度やってくるトレンドとして注目されているのでは、と考えている。シリコンバレーといえば、ICTベンチャーが結集し、世界的な企業が誕生することで有名だ。2015年4月、安倍首相もシリコンバレーを訪問...
ここ2~3年の間で、日本の企業は大も中も小も一斉に海外進出に向けて動き出してきた感がある。私達は、創業時から海外でビジネス活動を行ってきた。そして同時に、ICTサービスを企業に提供する会社として活動を始めたので、「海外ビジネスをすること=ICTを上手に使うこと」にはどこよりも先んじて、自然体で取...
30年前、私が社会に入る頃は働く人生は約40年の感覚であった。2015年末に「もし波平が77歳だったら?」(カナリアコミュニケーションズ)を上梓したが、今や社会人1年生から見たらこれからの仕事人生は、最低でも50~60年になりつつある。こんな話を聞いても、すでに驚くほどでもない。実際に生涯現役を...
省庁の地方分散化の一環で消費者庁が徳島県への移転のためのテストを行っていたというニュースを見た。ICT企業が相次いでサテライトオフィスを開設し、話題となった徳島県神山町と東京の消費者庁を結び、テレビ会議で長官が記者のインタビューに答えるなどのシーンがニュースで流れ、「いまひとつ利便性が確認できな...
農業ビジネスの関係でベトナムのゲアン省とラムドン省を訪問した。それぞれで現地のパートナーの依頼で農業ビジネスを推進している。この2つの場所は距離も離れているし、特別な関連性があるわけではない。たまたま続けて訪問しただけではあるが、今回の訪問で中々面白い発見があった。この2つの地域について知らない...
今、世間を騒がせているICT革命はとても気がかりである。「IOT」「データマイニング」「スマートシティ」「センサー」などの言葉があちこちで飛び交う。専門家でもわかりやすく説明できる人は少ないのではないか。いわゆるバズワード(ICT業界でよく見る流行語。定義や意味が曖昧な用語)の類であるから仕方の...
「スマートハウス」と聞くと、皆さんピンと来るだろうか?ここまで、巷に『スマート』というキーワードが氾濫してくるとさすがに頭の中がチンプンカンプンになると思う。ハウスなので住宅のことだとイメージできる方もいるだろう。「スマートハウス」の正体とはなにか? デジタル大辞泉の解説を引用しよう。〈情報技術...