【第7章】農業とICTは親和性はあるのか?
当社は、東南アジアへの農業支援を手掛けている。それだけに現在の日本の農業の向かう方向に対してさまざまな情報収集を行い、支援活動に役立てている。まさに日本の農業問題は国レベルの最優先課題のひとつである。今までの政治家の票田確保と密接に絡んだ補助金政策ではなく、ようやく本気で日本の農業を強くしようと...
当社は、東南アジアへの農業支援を手掛けている。それだけに現在の日本の農業の向かう方向に対してさまざまな情報収集を行い、支援活動に役立てている。まさに日本の農業問題は国レベルの最優先課題のひとつである。今までの政治家の票田確保と密接に絡んだ補助金政策ではなく、ようやく本気で日本の農業を強くしようと...
次に子供たちの教育現場について考える。 ここ数年で小学校、中学校の教育の現場にICT活用のシーンをよく目にするようになってきた。この変化の背景のひとつは国家の施策がある。生徒に1人1台のタブレット端末の配布が政府目標として掲げられている。アジアの近隣でも韓国やシンガポールなど近隣の先進国では...
日本の高度成長期を支えてきた技術力。今日においても、日本製品の品質の高さは世界的に認められるところである。技術力を高め、高品質を維持するためのたゆまぬ努力を長年にわたり、続けてきた結果だといえる。しかし、少子高齢化による産業への影響は、「ものづくり現場」においても例外ではない。就業者は高齢化し、...
日本は、世界でも経験したことがない少子高齢化社会につき進んでいる。とりわけ、高齢化社会に突入すると、労働人口不足、つまりサービスの担い手が不足することは深刻な問題だ。この状況の打開策としてあげられていることがふたつある。ひとつめは、外国人労働者の活用であり、外国人労働者の労働環境構築に国をあげて...
18世紀後半から19世紀前半にかけてイギリスで産業革命が起こった。技術革新により、手工業から機械工業にシフトし、鉄道や汽船の実用化による交通革命がもたらされた。世界中に広がった産業革命は人類歴史上の大転換のひとつだといわれる。このことは、世界史の授業で習っただろう。この30年間のICT環境の進化...
私が、ITに関わりはじめたのが30年前。当時と今ではまったく違うことがある。それは生活のあらゆる場面にICTがあふれているということだ。PCの普及しかり、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末などの利用が一般的になっていることはいまさら言うまでもない。交通機関の利用時には交通系ICカードがよく...
ベトナムをはじめ、アジア各国を飛び回っていると段々と目が慣れてくる。10年以上前に初めてベトナムに訪れたときは、見るもの感じるものすべてが新鮮であった。現地の郊外で水牛など見ようものなら、昔を思い出しウキウキしたものだ。こういう体験がある。息子が小さかったとき、都会育ちの彼を徳島の実家につれて行...
2015年1月にサイバーセキュリティ基本法が施行され、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部が設置された。過去には情報セキュリティに関する基本計画が発表されてきたが、基本法として制定されたことに大きな意味を感じる。同年6月に公表された日本年金機構の情報流出事件も、標的型サイバー攻撃の典型であり、この...
日本も犯罪大国と言われるようになり久しい。私たち一般市民の期待に反して、凶悪犯罪の検挙率は下がる一方だ。警察の捜査力うんぬんよりも、平和な国であったかつての日本の安全はすでに崩れかけていることには個人的にも危機感を抱いている。私は徳島県の田舎町で子供時代を過ごした。当時は家の鍵をかけることなどほ...
いつの世にも犯罪行為が存在する。窃盗や暴行、詐欺、殺害、迷惑行為など。ICTやインターネットの普及にともない、さらにネット犯罪が新たに加わった。情報窃取、情報漏えい、なりすましによる金銭搾取や情報の改ざんなどの犯罪だ。このような犯罪が後を絶たない。ここでは、ICT活用と同時に広がっているさまざま...
私は2005年に『IT、情報活用、セキュリティで右往左往しない社長の鉄則77』(2005年7月・明日香出版)を発刊した。タイトルにあるとおり、ICTと情報活用、そしてセキュリティは三位一体で取り組むべきだと世に問いかけた。ICTの普及により、情報の電子化が進み、誰もが簡単に瞬時に大量の情報を取捨...
セキュリティ対策にISOが関連深いことはあまり知られていない。一方で、品質マネジメントシステムのISO9001、環境マネジメントシステムの14001という認証システムがあることは、広く認知されている。上場企業においてはガバナンスが求められるため、これらのマネジメントシステムを導入しているところも...
個人情報保護対策の必要性はICTの広がりとともに声高に叫ばれるようになった。昔は、生まれたときの出生情報は暗黙のうちに売買され、学校進学の頃には学校教材や塾などのDMが届き、勧誘営業が訪れた。ゆりかごから墓場まで個人の情報は当人に断りもなく、暗黙のうちに名簿業者に売買されていたのだ。そこから事件...
情報漏えい事件、事故が後を絶たない。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表している、「情報セキュリティ10大脅威 2015年度版」では内部不正による情報漏えいが第2位にあげられている。最近の顕著な例をあげると2014年7月に発生した、ベネッセの個人情報漏えい事件だ。この件ではシステム開発を...
ここ数年、大規模なセキュリティ事故が頻発している。大企業や国家機関の数百万にもおよぶ個人情報の漏えいが明るみになり、さらに情報共有ソフトの使用による機密データの流出なども話題となった。いずれも、21世紀に入ってからの企業における新種のリスクという点では変わりはない。しかし、新種のリスクといって「...
「本当に大切なデータはクラウドに保管していても大丈夫ですか?」このような質問をよくされる。ASPからクラウド全盛までの期間、世界では「Gmail」を筆頭に、「Evernote」、「DropBox」などビジネスの現場にも浸透するクラウドツールが数多く登場している。これらツールを提供する企業たちは米...
現代はパスワード氾濫社会といっても過言ではない。昔の忍者映画の「山・谷」とは異なり、現代のパスワード管理は極めて複雑化してきている。少し説明しよう。「山・谷」の合言葉を「山・川」と答えてはいけない。しかし、別の忍者との合言葉には「山・川」を用意していた。どこの忍者との合言葉だったか…忘れてしまう...
江戸時代の頃、商家が火事に見舞われると、主人や番頭は店の大福帳を井戸に投げ込んでから逃げたという。大福帳は、現代で言えば顧客名簿である。それぞれ、いくらの掛売りをしているか金額などが記載されたもので、商売人にとって命の次に大切なものであった。現代の大福帳は前出のとおり顧客名簿であり、顧客情報であ...
昨今、セキュリティ対策が新聞やテレビニュースを賑わす機会が増えた。特に国、公共機関、そして大企業がナーバスになっている。国としては、セキュリティ対策はたんなる情報の漏えいでは済まない問題である。サイバーテロ問題などは世界各国の政府間でも重要課題となっており、ひとたび舵取りを間違えれば、国益に多大...
本書でも「情報」という言葉はすでに随所に登場している。改めて情報の必要性と情報を知らないでいることの幸せを考えてみたい。前段でもすでに述べているが、情報過多の時代である。しかし、十数年前のインターネットが普及しはじめた以降に生まれ育った若者はどう感じているのだろうか?情報そのものが過多になってい...