【提言6】個人情報は誰のもの?
約30年前、私が20代の頃はインターネットもなければ、携帯電話もなかった。この時代では、スマホやパソコンで買い物して、クレジットカードで決済なんてことですら、夢のような世界である。日本のように技術やICTが日進月歩な先進国で生活していると、知らない間にとんでもない巧妙な仕掛けや仕組みの中で生活し...
約30年前、私が20代の頃はインターネットもなければ、携帯電話もなかった。この時代では、スマホやパソコンで買い物して、クレジットカードで決済なんてことですら、夢のような世界である。日本のように技術やICTが日進月歩な先進国で生活していると、知らない間にとんでもない巧妙な仕掛けや仕組みの中で生活し...
2015年夏、知人の招待で和歌山県の高野山に初めて訪れた。 高野山は2015年に、過去最高の年間約200万人の観光客が押し寄せた日本一の宗教都市であり、空海が開創して1200年の記念の年でもあった。外国人の観光客も多く、特にフランス人がたくさん訪れたという。同年の観光客のうち宿泊客は約44万人...
私は時々、満員電車に乗る。しかし、最近は好んで乗ることはない。できるだけ避けたいものだが、お客様とのアポイント次第では、東京などでは避けて通れないこともある。さすがに常に満員電車で通勤しているわけではないので、おしくらまんじゅう状態に遭遇することは年に1回あるかないか。それでも若いころのサラリー...
夢物語が夢でなくなる。科学技術やICTの発展は私が子供の頃には不可能と思っていたことを可能にする力を秘めている。第四次産業革命と騒がれる昨今、特にそれを実感する。とはいえ、最初の産業革命以来まだ200年しか経過していない。この間、その時々で驚くような進化が私たちの生活の中では起こり続けている。例...
今やインターネットやスマホで物を買うのは若者に限らずシニアまで当たり前になった。インターネットで買い物といえばECがすぐに思い浮かぶ。今ではEC以外にも多くの商売の仕組みがインターネット上で用意されている。便利なことだが、少し考えたい。逆の見方をすれば、ICTが社会において当たり前の存在になる中...
居酒屋で働くアジアの留学生が増えてきている。なにも今に始まったことではない。数年前から顕著になっており、日本国内のコンビニや居酒屋などのアルバイト不足が騒がれてすでに久しい。若者人口の減少と若者のサービス業におけるアルバイト離れが重なって、年々、サービス業の現場には人手不足が目立つようになってき...
私が起業をする前の若い頃の話だ。ある中小企業のシステム導入を担当したときにひどい目に遭った。担当者と共にコンセンサスをとりながら進めていたシステムを同社の社長が完成後に「ノー」を突きつけてきた。一体なにが起こっているのか、わからぬまま営業部長と共に話し合いの場に出向くと、同社の社長が「聞いていな...
現代のICTを活用すれば、より快適な在宅勤務が可能となることはこれまでに説明してきた。当社が1993年設立時に行っていたテレワークに本格的に取り組める時代が到来したのだ。ここで改めて、オフィス外ワークについて整理するとその形態は、在宅でのワーク、サテライトオフィスでのワーク、海外も含めた出張先で...
ICTビジネスの世界に身を置いて30年が経つ。特にこの20年は、さまざまな企業のICT活用支援をしてきた。これからの時代では、本当の意味でICTの恩恵に預かって、ICTのおかげで「良かった、助かった」と思えるような働く場を創造していきたい。ここで、10年後のオフィス環境を予測してみたい。私自身も...
昨今の企業のセキュリティ事故の報道などを見ると少し違和感を感じている。その理由は、「ネットに端末が接続されている」ことを前提とした記事やコメントが多いからだ。若い人たちにとって、ネットにつながらないことは信じがたいことなのかもしれないが、かつての仕事の現場をよく知る方々にとってみれば、ネットにつ...
書籍と聞くと小説などを思い浮かべる方も多いかもしれない。しかし、書籍はビジネスの場で大変役立つ。ブランディングのツールでもあり、営業ツールにもなる。当社も過去からずいぶんと活用させていただいた。2004年には出版社(カナリアコミュニケーションズ)を立ちあげ、グループ会社の一員とした。その出版社の...
2012年1月、長年、写真フィルム産業のリーディングカンパニーに君臨していたコダックが破綻した。一方で、同じく写真フィルム産業でコダックとしのぎを削っていた富士フィルムは業績好調だ。この両社の明暗はどこにあるのだろうか?写真フィルム事業だけを頼みの綱としたコダックに対し、富士フィルムは写真がデジ...
「選択と集中」という言葉が日本で頻繁に使われだしたのは、1990年代後半からである。従来の日本企業の強みは生産から流通までのサプライチェーン全体を一企業グループで連結させる垂直統合型ビジネスモデルにあった。多くの大企業が巨大グループを形成し、ワンストップで自社の商品・サービスを受け渡すことができ...
日本のビジネスパーソンであれば、PDCAサイクルを知っている人は多いことと思う。企業の品質管理や生産管理などのあらゆる業務を円滑に進めるためのマネジメント手法のひとつだ。すでに本書でも紹介しているが、PDCAサイクルは「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」の...
まず、図8-1-1を見ていただきたい。この図は大企業と中小企業の今までとこれからをあらわしたものだ。大企業は今までもこれからもあまり変わらない。大型タンカーが荒波を突き進む。ただし、最近ではそんな大型タンカーが転覆するくらいの荒波が押し寄せることもある。一方で、中小企業の場合はどうか?小型船であ...
「課題先進国」という言葉をご存知だろうか?「課題解決先進国」とも呼ぶ。当社はこの「課題(解決)先進国」という言葉をふたつの意味で定義している。ひとつは、国際的に前例のない社会的課題を抱え、それを解決、克服していく問題に直面している国のことを指す。もうひとつは、過去のさまざまな国家的な課題を解決し...
日本が車社会であることはいまさら言うまでもない。交通事故による死亡事故は、年々減少しているが、それは道路環境や道路交通法の整備、救急医療技術の進歩、自動車の安全性についての技術向上などが要因である。内閣府は、2011年に第9次交通安全基本計画を策定した、そこには、交通安全対策として、ICTの活用...
スマートシティという言葉が近年、よくメディアに登場するようになった。環境に配慮し、持続可能な都市づくりのコンセプトとして広く普及した感がある。再生可能エネルギーを利用したスマートグリッド、新交通システムなどを組み込んだ街づくりが日本でも始まっている。そして、ミクロな観点でいえば、スマートホームも...
次に高齢化問題においても重要な介護について考えたい。日本では、看護、介護の分野における慢性的な人材不足の解消のため、インドネシア、フィリピン、そしてベトナムから看護士および介護福祉士の受け入れを2008年からスタートしている(インドネシア人が2008年からスタート)。介護福祉士は各国とも平均10...
少子高齢化が進行し、いまや日本は高齢化社会であることはいまさら言うまでもない。高齢化社会がもたらす問題として、労働者の高齢化、労働者不足、社会保障制度への負担増大などがあることは、すでに説明をしてきた。確かに大きな社会問題であり、この現実に目を背けるわけにはいかない。しかし、なにも悲観材料ばかり...